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情報提供施設へのアンケート結果

この記事は、過去記事「全国文字通訳研究会」(http://jetmaguro.blog.fc2.com/blog-entry-134.html) の続きです。


全国の都道府県、政令指定都市の情報提供施設に対し、文字通研が行ったアンケート結果が報告されました。
調査名は「パソコン要約筆記の担い手の要請・派遣に関するアンケート調査」

文字通研は連係入力を求める団体なので、調査項目にも、それに関連するものがいくつかあった。なかでも一番興味を引かれたのは、都道府県毎に、連係入力か一人入力か、どちらを行っているかをまとめた資料。
「あそこは1人入力なのか…あそこは連係か…」などと楽しめました(?)

ただ、残念なことに、調査対象48施設に対し、有効回答が25件。本当はすべての都道府県について状況を知りたかったところです。

また、調査項目に
「1人入力か連係入力か、利用者が依頼時に選べるか?」
というのもあり、「選べる」という施設はなかったとのこと。

この点については、どうやらアンケートには回答がなかったが、実際には選べるところもあるらしい。
というのは、mixiの
「PC要約筆記」コミュニティ
「PC要約筆記に関する質問」トピック
に、
「うちの地域は要約か全文かは利用者が選択できます。」
という投稿があるからだ。(2013年1月頃。コメント[66])
(書き込みからではどこの地域かは分からない)

「要約か全文か」を利用者が選択し、「一人入力派遣か連係入力派遣か」で情報提供施設が応える、という運用ではなかろうか。
その運用について話しを聞いてみたい。
この地域、アンケートに答えてほしかった、と切に思います。

(つづく)
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モバイル型遠隔情報保障システム

この記事は、過去記事「全国文字通訳研究会」(http://jetmaguro.blog.fc2.com/blog-entry-134.html) の続きです。


ハブネットせたがや代表の宮原都子さんによる、同社の遠隔情報保障システムの紹介がありました。

このシステムは、現場の音をスマホで採取し、回線を通じて遠隔地にいる入力者(複数人。たとえば各々の自宅にいたりする)に伝える。入力者はそれを聴きながら、やはり回線を通じて連携入力を行い、結果を現場に飛ばして、字幕を利用者の手元のスマホに出す、というものである。
利用者にとっては、ノートテイクのように入力者が横に貼り付いておらず、スマホを見るだけでいいのが大きな利点だ。
しかも、その字幕は自由に巻き戻して、過去の内容を読み返せるようになっている。
(IPtalkでも入力画面のワープロモードにすれば巻き戻せはするが、字幕が動くと最新状態に戻ってしまい、過去の内容を落ち着いて読むことができない)
特に教育現場で有効な機能だ。

技術的な話だけでなく、運用の事例紹介もあり、とても興味深かった。

ところで、入力者にとって、「ここ」「これ」「あれ」といった指示代名詞は、頭痛の種です。
このシステムでは、入力者は遠隔地にいるため、現場の様子が見えず、音声だけを頼りに入力する必要があります。
すると、現場にて、話者(たとえば学校の先生)が板書を指しながら
「ここについて話します」
と言ったとき、実際に黒板のどこが指されていたたかが、入力者には分かりません。。
当然、字幕も『ここについて話します』と、話された言葉どおりに出さざるを得ない。
しかし、どんなに入力が速くても、字幕の表出は、話しの後、数秒程度は遅れる。『ここについて話します』という字幕が出た時には、話者はすでに黒板を指さすのをやめて、次の話題に移ってしまっているのです。

遠隔情報保障ではなく、従来型情報保障(入力者が現場にいる)であれば、話者が
「ここについて話します」
と言ったとき、入力者がすかさず話者の動きをチェックすれば、たとえば板書の[1]の部分を指していることが分かります。
上手い入力者なら、それに応じて言葉を置き換えて、字幕を
[1]について話します
と出すことができる。字幕の表出が、話しの後、数秒程度遅れても、利用者はそれを見て「ああ、話し手は[1]について話したんだな」と正しく把握できる…というわけです。

さて、質疑応答にて、この悩ましい指示代名詞に関する質問が、会場から出た。
遠隔情報保障システムでは、どう対応しているのか?
宮原さんの回答は
「話者の姿は見えないので、入力者は聞こえたまま打つ。事前に先生と話して、指示代名詞はなるべく使わないようにお願いしている」
とのこと。もっともであるが、こんな意味のことも言われていた。
「指示代名詞を適切に置き換えるのは、入力者が現場にいたとしても難しい」

……ゆえに、指示代名詞をそのまま出すことは、大きなマイナスポイントにならない。なぜなら従来型情報保障でもそうなのだから……

という意図だと思うが、ここはちょっとだけ残念に思いました。

確かに、従来型情報保障に携わる者にとっても、指示代名詞の適切な置き換えは難しい。私自身も、常に上手くできている、とは残念ながら言えないが、しかし、それでも何とか頑張っているし、上手い入力者ならばかなりできる。

とにかく、指示代名詞への対応は、従来型と比べての、遠隔情報保障の弱点であることは確かなのだ。そこは、明確に認めるべきだと思う。
なぜなら、利用者が、従来型と遠隔型の双方の長短を把握して、自分にとって適切な方を選ぶために必要だからです。

(つづく)

全国文字通訳研究会

8月29日(土)、全国文字通訳研究会(文字通研)の集まりに行ってきました。
文字通研は聴覚障害者が中心で、文字による情報保障は、話の「要約」だけではなく、話されたままの言葉を文字化することも必要である、と主張している団体です。

私が行った目的は以下2点。
  • その主張を当事者から実際に聞きたかったこと
  • その主張に沿った情報保障(つまり話の通りの文字化を旨とする)を見たかったこと
    (当日、パソコン連携入力による情報保障があった)

後者に関しては、参加中ずっと、イヤホンで間断なくホワイトノイズを流して聴覚を遮断し、字幕だけで話の内容を把握することを試みた。
要約されていない字幕は読みづらいか否か?を確かめたかったのだ。

結論から言うと、当日の字幕は、ほとんどストレス無く読むことができました。
(入力者が上手かった)

話された内容は、大きく分けて次の4つ。
  1. ハブネットせたがや代表の宮原都子さんによる、同社の遠隔情報保障システムの紹介
  2. 全国の情報提供施設へのアンケート結果報告
  3. フリートーク(話題は情報保障現場でのログ提供の要望)
  4. フリートーク(話題は現行の要約筆記者養成への不満)

それぞれとても興味深く、フリートークでは私も発言しました。

(つづく)
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